2020年10月31日牡牛座満月①手放しとは

2020年10月31日23時40分頃、牡牛座のもとで太陽と月が向かい合って満月です。

牡牛座は黄道12宮と言われる12星座の2番目に当たります。自己価値と所有・感覚・そして金星を司る星座であり、守護星の金星はときめきとか喜びとか女性性そのものだとか言われます。

牡牛座は「地」に由来するサインです。感覚を形あるものに具現化する才能を持っています。「牡牛」は古代より財をなすもの、価値・所有物・財産の権化でした。身体の部位で言うと、首・喉を示します。私たちの感情(意識)は喉元である声帯を通って初めて音(エネルギー)となり、具現化(地)します。

金星とは財をなすもの=人生の喜びですが、時にそれは「病」を示すこともあります。これは快楽・欲望に溺れて堕落することを示唆します。何事も持ち過ぎてはいけないし、こだわり過ぎてはいけないし、ほどほどでなくてはなりません。偏りや依存は災いを生むからです。

シュタイナーの12感覚論では、人が一番初めに感じる感覚を「触覚」と言います。触覚。あらゆるものを通して自分という人間の形を、姿を、存在を感じ、この宇宙を感じ、自分を知る。この「触覚」を通してこの世を「はかる」部分をシュタイナーは黄道12宮の天秤座と結びつけて考えました。天秤座もまた、守護星は牡牛座と同じ金星です。
行き過ぎた欲求さえセーブすれば、本来金星が司るのは私たちにとってこの世の生きる喜びを感じることのできる素晴らしい感覚ということです。

さて、欲というのは恐ろしいもので、自己承認欲求も所有欲も豊かすぎる現代が生み出した弊害と言えるでしょう。

あと3年後には冥王星(死と再生)が山羊座から水瓶座へ、5年も経てば天王星(徹底改革)が牡牛座から双子座に入ります。いずれも地のエレメントから風のエレメントへの移動であり、形あるものばかりではなく見えないものを重んじ尊ぶ時代へと移行していることを示しています。それにも関わらず、私たちはあえてエネルギーを重たくし縛りつけようとしてしまいます。これは長年の癖です。何かを持っている方が良いような気がするし、何かに縛られた方が安心してしまうのです。遠くの国の大統領のお話や、身近なニュース、人間関係を見渡すだけでも集合意識の状態がどうなっているか察することができます。

(既に始まっていることですが)これからはあらゆる存在や、形式や、ステータスがどんどん軽くなって形骸化していく世界への変容が進み、現状は固執してやまないものでも数年後には全く価値のないものへと姿を変えていきます。「ステイタス」と言う言葉すら死語中の死語になっている可能性すらあり得ます。
「現状の世の中」とは全く違う価値観による世界線が数年後の私たちを待ち受けており、今はその新しい時代・未来のために地から風へとエネルギー状態を移行している予行練習中です。

波動の高いものほど軽くなり、低いものほど重くなる。
波動が高いと言う状態は、振動回数が多い=循環が滞らず常にエネルギーが流れている状態であることです。軽くなるならまだしもこの後に及んでまだ何かにしがみつくこと(滞り=振動しない=波動低い)はとてもナンセンスなことですから、凝り固まった頭を少しづつほぐすことから始めてみましょう。

話が大きく脱線してすみません、戻します。
ひと月のうちに2度満月が起こることは珍しく、後から起こる方の月を「ブルームーン」と言うそうです。運命上の頂点近くに上る今回のパワフルな満月は、避けられない運命の行く先を導くように月明かりで照らします。

長く続いた悪しき習慣・悪縁を絶ったり、ようやく重い腰をあげたり、何にせよ「自分革命」とも言える新たな変化をもたらすきっかけを作り出すタイミングになりそうです。

今日の考察は牡牛座=所有の象徴ということで、どうしても執着が手放せないと感じる人に向けて書きました。そうでない人はここまででも十分ですのでこの先は読んでいただかなくても大丈夫です。ですが、執着心の中で苦しんでいると感じる人にはぜひ読んで貰いたいです。ここでいう「執着」とは、「何が何でもそれじゃないとダメ」としがみついて自分への信頼を失っている状態のことであり、私たちは信頼という名の愛情が不足してしまっては生きてはいけないからです。

それでは次に続きます。

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木星とクインタイルアスペストを結ぶ太陽から煌々と照らされた牡牛座の月に天王星がしっかりと重なり合い、水星と土星は90度、そしてアセンダントは獅子座。

この満月時の天体配置を私たちの心理状態になぞらえて考えてみようと思います。

天体は宇宙にただぽっかりと浮かんで動いているわけではなく、常に私たちの心理状態を表しています。

(ちなみにこれは何度も説明していることなのですが、新しく購読してくださった方もいるので再度補足で加えます。満月というのは太陽と月が真向かいになることで、満月の月は太陽の光を対極から最大限に受けて煌々と輝きます。新月はその逆です。)

太陽が表面的な自我そのものならば、月は無意識・潜在意識のこと。
天王星は「革命」。頑固で仕方ないあなたのお尻を叩いて変容を促します。
木星は拡大と発展作用、拡がり過ぎたビジョンの仕分け。
クインタイルは360度の円を5分割にした創造性のアスペクト。
5という数字は、安定からの脱却。創造と刺激をもたらします。

太陽という「自我」の可能性を正面だけでなくいつもとは異なる角度から引き出すようなトリッキーな配置。これによって『私って意外とこんな一面あったんだ』という一面が見える人もいるかもしれませんし、普段は保守に徹して道を大きく踏み外さない人でも意外な一面を見つけるチャンスにもなりえます。

具体的に言うとそれは、分かりやすく見た目にまつわる事だったり、(メイクやファッションを変えてみたり)仕事などエネルギーを発散する場で起こることだったり、(言いたいことが爆発し過ぎて衝突注意。言葉は時に凶器。)とにかくいつもの自分では考えられないような表現・主張をしてみたくなるのです。いつもは我慢できるはずの我儘や欲求が抑えられない人もいるでしょう。こんなはずじゃないのに、と思うかもしれないのですが、実はそれが本当のあなたです。進化する伸びしろを秘めたものです。

人によってはその隠しきれない抑圧していた願望が炙り出されようとする時、恐怖や抵抗を覚えるかもしれません。


先日、インスタグラムのストーリーに「手放し」について言及しました。

私が「手放し」という感情について思う一つの結論が、『あってもなくても大丈夫な状態になる』ことだと思っています。つまりは自分自身を手放しで信用することです。
それは自分に対しての信頼であり、何よりの愛情表現です。

これはスピリチュアルの界隈でよく言われることですが、私たちは本来完璧な素晴らしい存在です。生まれながらに必要なものが既に揃っているからです。

信頼というのは愛そのものです。
執着して仕方ない状態というのは自分への信頼が欠けている=愛が不足している状態です。そりゃあ仕方ない、飢餓状態で他の人・何かにすがりたくなる気持ちもわかります。
信頼して欲しいし信じたいのです。
誰よりも自分が素晴らしい、愛される価値があると言うことを。

それを他人軸に寄りかかってしまうから辛いのです。真実は自分の中でしか作り出すことができないからです。

これもまたいつもの自分軸の話に戻ってしまうのですが、自分=世界なので、自分が変わらない限り何も変わりません。いろんな意味で相手ないし環境は100%自分の鏡だからです。

「自分が自分だからこそ素晴らしい、何が起こっても大丈夫」と手放しで思える状態の清々しさときたら、これはどんな素晴らしいものを手に入れたときも叶わないような幸福感をもたらします。

手放しの状態、それは人間が本来持つ自然治癒力にも似ています。
私たちはもともと “ホメオスタシス” という素晴らしい恒常性機能を持っています。必要なものもそうでないものも、調子の良し悪しも全て自身で適応して調整できるのです。

どうしても欲しくて仕方ないものが手に入らないと思う時、あなたはあなた自身を不完全で仕方ない存在だと感じてしまうでしょう。

どうかこれ以上その悪しき習慣をやめて「あってもなくても大丈夫」な状態を目指してください。既に私たちは完璧なのです。

精神の健康の為に自分にとって必要なものを自分の感覚で見極められる人になりましょう。


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この話は「手に入りそうもないもの」に意固地にしがみついている人にとっては耳の痛い話だと思います。

例えば今のあなたにとって、どうしても欲しくて仕方ないものがあります。
それは数年後、全く価値のないものになっている可能性のあるものですが、今のあなたにとっては命に変えてでも欲しいと思うものです。

「何が欲しい?」と聞かれて素直に答えられる人もいれば、そんなに簡単に口には出せない人もいるはずです。

大切だからこそ、口に出すことすら抵抗を感じるからです。
「それ要らなくない?」「じゃあ諦めたら?」と言われるのもまた違う話です。
それで諦められるものなら、これまでの苦労が一体何になるのでしょう。

「欲しくてもどうしても手に入らないもの」と言うのは、なぜこんなにも魅力的なのでしょう。はっきり申し上げるとそれはある方向から見ると、今のあなたにとって手に入らないほうがいいものです。これはおそらく間違いないことです。

残念ながら当事者であればあるほどその事実は耳に届かないようになっています。現実に対して完全に耳を塞いでいるからです。頭では分かっているのに…と言うのは、言葉を返せば「本当は分かりたくない」と言うことです。

当然苦労せずともすんなりと手に入る(ように見える)人もいます。時を待ってそのチャンスを掴む人もいます。だからこそあなたの執着はなお激しくなります。「みんなが持っていて私が持っていない」という状態に耐えられないからです。

人それぞれ、来るべきベストなタイミングがあります。
何があろうと目の前にきたその時が最良の時です。

今は必要なくても本当に必要なものはちゃんと目の前に現れるようになっています。
それがこの世の法則です。

必要のない苦労を自分に課して勝手に苦しんでいる状態に陥っていることを受け止めましょう。


(※付け加えると、あまりにも不要な持ち物(エネルギー的にも物理的にも)を持ち過ぎている場合は本来の機能を取り戻すことなど不可能です。悩み事を抱える大体の人がまずは様々なものを引き算する必要があります。)

ああ、こんなに長々しい文章を読んでくださって本当にありがとうございます・・・涙

続編は「潜在意識と思い込みと環境を一気に変えるには〇〇を変えるしかない?」をお届けします。よろしくおねがいいたします。

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